失業保険って、よく聞くんだけど、どうやって金額が決まるの?
退職前のお給料がどれぐらいもらっているかによって決まるんだ
Yahoo知恵袋で、こんな質問がありました。
「退職したら失業保険をもらえるって聞いたんだけど、どのくらいもらえるの」
本来、失業期間中に貰えるお金は「基本手当」といいます。退職者の中では、「失業保険」と呼ぶことが多いことから、本記事では「失業保険」と記載します。
退職について悩んでいると、一度は失業保険について考えることがあるのではないかと思います。ですが、失業保険について調べようとしても、本やネットで難しい言葉がいっぱい出てきて、なかなかわかりにくいのではないかと思います。
この記事は、次の方に向けてお伝えします。
- 退職をしようか悩んでいる20代の人
- 「失業保険」を、ゲットしようと思っている人
- どのくらいもらえるのか金額を知りたい人
この記事では、失業保険がどのくらいもらえるかについてざっくり解説します。この記事を読むと、どのくらいお金をもらうことができるのか、ざっくり理解することができます。
>>【2022年】失業保険のもらい方をまとめてみた。【自己都合で退職】
この記事でのポイントは、以下の通りです。
- 月18万円のお給料だった人は、最大約40万円もらえるかも
- 「一日当たりの金額」と「何日分もらえるか」によって金額が決まる
- 就職が決まっても、失業保険をもらうことができる
それでは、早速見ていきましょう!
月18万円のお給料なら、失業保険は最大40万円!?
失業保険は、「一日当たりの金額」と「何日分もらえるか」によって決まるものです。
一日当たりの金額は、退職前のお給料がどのくらいあったかで決まります。また、何日分もらえるかは、退職した理由などによって決まります。
もし、月々18万円のお給料をもらっていて、20代で自己都合で退職ならば、最大40万円ぐらいになります。計算方法についてみていきましょう!
失業保険の1日分の単価を計算してみよう
1日分の計算方法は、どうやって計算するの?
まずは、退職前の6か月のお給料を合計して180で割ってみよう!
失業保険は、1日当たりの単価が決められています。これを「基本手当日額」といいます。
6か月の給料を180で割る!
1日当たりの計算を行う上で、まずは6か月分の給与明細を用意しましょう!
給与明細を用意したら、一か月の総支給を6か月分合計してください。合計の金額を180で割ってみましょう。すると、1日当たりのお給料を計算することができます。これが「賃金日額」です。
給付率を掛け算する
さらにこの一日当たりのお給料に給付率を乗じて、失業手当の一日当たりの金額を出すことができます。この給付率は次のように決められています。
2,577円以上4,970円未満なら80%を掛け算してください。
4,970円以上13,520円なら金額によりますが50~80%を掛け算してください。
この表、よくわかんない~。
月18万円もらっている人なら、一日当たりだいたい4,500円だよ
この表では、一日当たりのお給料が高いほど給付率は低くなり、一日当たりのお給料が低くなるほど給付率は高くなる、といった表になっています。
何日分もらえるのか確認しよう
ずっと仕事が決まらなかったらずっともらえるの?
う~ん、そういったおいしいお話はないんだよね~。
失業保険は、失業期間中に求職活動しているときもらえるお金です。ですが、永遠のもらえるワケではありません。失業給付は、上限が決められており、最大何日分をもらえるか、は人によって異なります。これは、自己都合で辞めたのか、どのくらい会社に勤めていたのか、などによって異なります。
20代後半で自己都合退職なら最大90~120日分
もしアナタが自己都合退職で20代後半であれば、最大90日分になります。もし、10年以上会社に勤めたら最大120日分もらうことが可能です。
ちなみに、1年未満で退職した場合はもらえません。
会社都合なら手厚く給付を受けれる
もし、倒産・解雇などの会社の都合で退職することになった場合は、手厚く給付を受けることができます。
この表は、倒産・解雇などで、不運にも退職となってしまいいますぐ救済が必要となる人たちのための日数の一覧表です。倒産・解雇の方は、いち早く生活を保障する必要があるため、2か月の制限期間もなく待期期間が終わり次第給付を受けることができます。
就職が決まっても失業保険をもらえる!?
えっ!?失業保険って失業中しかもらえないんじゃないの?
早く就職を決めると、残り給付日数によってお金がもらえるよ
失業保険は、その名のとおり失業中の生活を保障するためのという性質なので、就職をしたらもらえなくなります。ただし、早く就職先を見つけて、条件を満たせば一時金をもらうことができるんです。
再就職手当
就職を早くきめてもらえるお金と言えば、再就職手当です。所定給付日数の残日数が3分の1以上で、安定した会社に就職したときに支給される手当です。
- 就職日の前日までに失業の認定を受けていること
- 雇用期間が1年を超えること
- 雇用保険適用事業所に雇用されたものであること
- 離職前の事業主等への再就職ではないこと
- 就職日前3年以内に再就職手当および常用就職支度手当の受給がないこと
就業手当
再就職手当は1年以上の雇用が約束されていることですが、常用雇用以外の場合でも一定の要件を満たしていれば支給される手当、それが就業手当です。再就職手当と同じく所定給付日数の残日数が3分の1以上で、45日以上残っている受給資格者が対象になります。
- 通算7日間の待期期間が経過した後に就業したものであること
- 離職前の事業主に再び雇用されたものでないこと
- 給付制限を受けた場合に、待機満了後1か月間についてハローワークまたは職業紹介事業者の紹介によって再就職したこと
- 安定所に求職の申込をした日前に雇用予約をしていた事業主に雇用されたものでないこと
手当のもらい方
再就職が決まったらハローワークに行き、就職日の前日までの失業の認定を受けます。この認定には、就職先の証明が必要となります。その後、ハローワークに就職の申告を行ったときに「再就職手当支給申請書」を受け取って、新しい就職先の証明を受け、ハローワークに提出します。
この申請書は、就職日の翌日から1か月以内に提出しなければいけませんので、注意が必要です。
もらえる失業保険は高いか?安いか?
冒頭でお伝えした月18万円でお給料をもらっていた人は、自己都合退職だと最大40万円とお伝えしました。
失業保険は求職活動の生活の保障
「もらえるものはもらっておこう」という考えの方は注意が必要です。
この失業手当は、就職活動の生活保障のための給付となります。そのため、何もせずにもらえるお金ではない、ということは押さえておくべきでしょう。給付を受けるためには、4週間に1回は失業の認定を受ける必要があり、そこで就職活動の実績などを作る必要があります。
退職前の転職活動がリスク回避
失業給付はあくまで再就職中の保障の位置づけです。想定外の倒産・解雇ではなく、自己都合退職を考えているのであれば、在籍中に転職活動を進めることをオススメします。一度会社を辞めてしまうと、次のようなリスクが生まれてしまうからです。
- 住むところの確保
- 収入の確保
- 社会保険
上記3つはサラリーマンの特権です。やむを得ず退職するのでなければ、これらのリスクを回避しておくべきだと思います。失業給付ではこれまで通りのお給料と同額を受け取ることは、まずありえません。
>>「正社員を辞めるのは怖い…」退職前の3つの不安を解消しよう!
洋くんのまとめ
失業保険の計算方法がよくわかった!
ぜひみなさんも計算してみてくださいね
退職に悩んでらっしゃる方は、一度計算をしてみることをオススメします。もし、退職を決意したときのために、退職後の計画の一つとして候補を立てておくこともアリだと思います。
では、今回のまとめです。
- 月18万円のお給料だった人は、最大約40万円もらえるかも
- 「一日当たりの金額」と「何日分もらえるか」によって金額が決まる
- 就職が決まっても、失業保険をもらうことができる
ではでは!